TikTokではおすすめと呼ばれる、アプリを開くと最初に表示される画面の動画が最も見られています。そのおすすめに表示される動画は、TikTokのAIが決定する仕様です。
AIがおすすめにあげる動画の優先順位を決める計算式のことを「アルゴリズム」といいます。おすすめシステムは、Google、YouTube、Instagramにもありますが、それぞれおすすめの根拠は異なります。
特にTikTokはおすすめの視聴率が高く、投稿をおすすめに表示させるための仕組みを理解しなければアカウントを伸ばすことはできません。
この記事では、TikTokのアルゴリズムが重視していることとは?アルゴリズムの種類、おすすめに影響する指標について解説します。
TikTok独自の特徴をおさえて、バズる動画を作っていきましょう!
TikTokのアルゴリズムが重視するのは「ユーザーのタメになる情報」
TikTok社は、アプリの目的を、ユーザーにとってタメになる情報を出し続けて面白いと思ってもらうこと、「もっと見たい!」となるべく長くTikTokを視聴してもらうこととしています。
そのため、アルゴリズムは需要と時代の変化に応じるために、常に進化し続けているのです。
「アルゴリズムが変わり続けるなら、常にTikTokの研究をし続けないといけないのか…」と思ったあなた、安心してください。
「ハッシュタグを何個つけるのが良い」「コメントがたくさん集まるようにすれば良い」などと言った、その場その場でアルゴリズムに評価される表面的なことよりも、視聴者にとって面白い動画を届けるという本質的なことを忘れなければ、動画は伸びます。
この前提を踏まえた上で、2021年現在のアルゴリズムの特徴を一緒に見ていきましょう。
TikTokのアルゴリズムは2種類
アルゴリズムとは、SNS内でコンテンツを表示させる優先順位を決定するための計算式のことを指します。
アルゴリズムの種類は2種類に分かれており、動画をバズらせるための「加算アルゴリズム」と、動画をバズらせないための「減算アルゴリズム」があります。
それぞれどのような項目に対して、どんな基準で点数がつけられるかを理解することがバズへの近道になるので、解説します。
加算アルゴリズム
加算アルゴリズムとは、動画の視聴回数を増やしたり拡散してもらって反応を増やすなど、投稿を伸ばすための8つの指標のことです。
①平均試聴時間
②視聴完了率 ←①と②の2つで6〜7割の評価が決まる
③いいね率
④コメント数
⑤シェア率
⑥保存数
⑦プロフィールへの移動率
⑧フォロー率
これらの指標は、全て高ければ高いほどおすすめの表示順位が上位になります。
減算アルゴリズム
減算アルゴリズムとは、加算アルゴリズムとは反対に動画の視聴回数が増えなくなったり、拡散してもらえなかったりと、投稿が伸びなくなる3つの指標のことです。
①ユーザーの視聴維持率が低い
②他のSNSへ誘導している
③興味ありませんボタンが押されている
減算アルゴリズムにのっとった投稿を防ぐためにも、詳しく解説します。
①:ユーザーの視聴維持率が低い
TikTokの目的は、アプリにできるだけ長く滞在してもらうことです。
そこでTikTok側が良い動画だと評価するポイントは、ユーザーがその投稿をどのくらいの時間見てくれていたかという視聴維持率にあります。
たしかに投稿からコメント欄へ誘導し、活性化させて視聴維持率を伸ばす方法は有効です。
しかし、同じくコメント欄への誘導でも、嫌われるやり方も存在します。
例えば、ランキング形式の投稿で最後の1位をコメント欄に記載したから見てねというものです。
このように、最後の1つをコメント欄に記載して視聴を引き伸ばすというやり方があまりにも流行り、視聴者に嫌がられている傾向にあります。
コメント欄は基本的に、コメントについているいいねが多い順で上から並んでいるのですが、投稿者をフォローすると、投稿者のコメントが上に来やすいという特徴があります。
これを利用してフォローを促すことは、「結局フォロー稼ぎか」と視聴ユーザーに嫌われる行為なので、避けておくほうが無難です。
そのため、「答えはコメント欄で」「フォローしたらコメントが上に来ます」という2つの内容は入れないよう注意が必要です。
AIが投稿をおすすめに載せる際、視聴者に嫌われてしまう動画を出しているアカウントなんだと判断し、除外されてしまいます。
②:他のSNSへ誘導している
正直、TikTok側にとって他のプラットフォームに流せるような動画を拡散するメリットはありませんよね。
TikTokの目的は、視聴ユーザーにはなるべくTikTokのアプリ上にとどまって、広告をたくさん見てもらうことです。
なぜなら、TikTokはお金を出して広告している企業からお金をもらっているためです。
コメント欄で、YouTubeやTwitter、DMというワードを出すと、TikTok側の目的と合わなくなってしまうので動画の露出が制限されてしまうことがあるので、注意が必要です。
③:興味ありませんボタンを押されている
投稿画面を長押しすると、興味がありませんというボタンが出てきます。
そのボタンを押されると、アルゴリズムは同じようなカテゴリのコンテンツがおすすめに表示されないようにします。
これら減算アルゴリズムの指標に当てはまると、表示される優先順位が下がるので気をつけましょう。
ここまでが、アルゴリズムの種類についてです。
次は、TikTokのおすすめに影響を与える2つの指標について解説します。
「視聴維持率」はコンテンツの質の良さを表すバロメーター
TikTokのおすすめに最も影響を与えるのが視聴維持率で、ユーザーがどれくらいの時間動画を見たかを数値化したものです。
視聴維持率を上げるためには面白いコンテンツや、ユーザーのタメになるもの、何回も見たくなってしまうような質の高いコンテンツであることが求められます。
しかし、TikTokのAIは、動画の内容までは分析できません。AIが観測できるのは投稿時のハッシュタグや音楽やキャプション文、そしてユーザーが見た上で表れてくる数値の結果です。
そもそもコンテンツの質が高いかどうかは、TikTokのプラットフォーム側ではなく、ユーザーが決めることです。
ですので、おすすめに表示した結果の、特に視聴維持率や後述するエンゲージメント数からコンテンツの質を判断することとなるのです。
「エンゲージメント数」は視聴者の好感度を表すバロメーター
視聴維持率の次にTikTokが参考にしているのがエンゲージメント数です。
エンゲージメントとは、ユーザーが動画に対して起こしたアクションのことです。
具体的には以下6つの項目が挙げられます。
①:いいね
②:コメント
③:シェア
④:保存
⑤:プロフィールへの移動
⑥:フォロー
基本的な考え方として、「何か行動することはユーザーにとってめんどくさい」ということを覚えておいてください。
だからこそ、ただ視聴されるだけではなくアクションを起こしてもらったということは、ユーザーに高く評価されている動画だとアルゴリズムは判断します。
注意すべきは、良いコンテンツを出すだけではエンゲージメントが増えるとは限らないことです。
そのため、動画の中で「共感したらいいねしてね」「コメント欄で質問してくれたら答えます」「〇〇な情報を発信しているのでフォローして」と行動を促す必要があると念頭に置きましょう。
以下では、先述したエンゲージメントの具体的な項目①〜⑥について、それぞれ解説します。
①:「いいねの数」は共感が数値化したもの
エンゲージメントの中でも、TwitterやInstagramなど様々なSNSでも活用されていて、数値が分かりやすく、一番反応しやすいのがハートマークのいいねボタンです。
いいねを増やす裏技というのは、正直ありません。
共感や感動、面白い、といったように感情が動かされた時にいいねされることが多いです。
また、いいね欄から投稿をさかのぼることもできるので、保存をするためにいいねをする人もいます。
そのため、以下3つを意識しておきましょう。
・感情を動かす動画を作る
・共感してもらいやすい動画を作る
・後からまた見たいと思われる動画を作る
②:「コメント数」は交流したいという想いが形になったもの
投稿だけではなくコメント欄に誘導して視聴維持率を伸ばすことはかなり有効な手段です。
コメントを増やすためにはこの2つの方法が有効です。
・賛否を生む動画を出し、コメント欄で議論を起こさせるという方法
・コメント返しを徹底することで、 次もコメントしようと思わせる方法
あなたがコメントしたくなるような投稿はどんな投稿でしょうか?
コメント数を増やして、盛り上げることが大切です。
③:「シェア率」は誰かに教えたい気持ちが数値化したもの
共感、感動、面白い、タメになるなど誰かに教えたくなるようなみんなが知らない情報はシェアされやすい投稿となります。
そして何件シェアされたのかを、右下の矢印のマークの下の数字で確認する事ができます。
あなたはどのような動画をシェアしたいと思いますか?
人におすすめする時って、本当に信頼できるとか、感情を共有したいと思った時ですよね。
「信頼性、信憑性があるな」とユーザーが思うから、シェアにつながると考えられます。
シェアされている動画は「信憑性が高いのだろう」とAIが判断するので、おすすめに優先的に表示されます。
④:「保存数」はまた見返したい気持ちが数値化したもの
ユーザーは「また見返したい」と思うと、動画を保存します。
おすすめのコスメやヘアケア、流行りのファッション、教育系、おすすめスポット系、復習したいもの(デートの前に見返したいテクニック・喜ばれるプレゼント◯選など)が保存されやすいです。
ハウツーや期間限定情報など、後から見返して実践できる動画を作ることが保存数を増やすコツです。
⑤:「プロフィールへの移動率」はあなたへの興味が数値化したもの
プロフィールを表示してもらうには視聴ユーザーが他の動画を見たいと思うかどうかにかかっています。
一癖あるアカウント名だったり、投稿とアカウント名が一致しているとプロフィールに移動してもらいやすくなります。
⑥:「フォロー率」はあなたから情報を受け取りたい気持ちが数値化したもの
下記3つを意識することでフォロー率をさらに上げる事ができます。
・アカウントの投稿ジャンルが統一されているか
・ある程度投稿されているか
・プロフィールが充実しているか
そして他SNSと比較して、TikTokはフォローされやすいという3つの特徴があります。
・見る専門の人が多く、フォロー数やフォロワー数を気にしない人が多い
・実名を出さず、知り合いとつながっているわけではないので、少しでも気に入った人をフォローする障壁が少ない
・動画のすぐ下にフォローするボタンがあるので、気軽にフォローできる
フォローされやすい特徴を生かして、さらにフォロー率を上げる工夫をすることで比較的フォロワーを増やすことができます。
これらのアルゴリズムを活用することで、バズる投稿を作ることができます。
どれも大切な指標なのでしっかり把握しておきましょう。
「継続」こそTikTokのアルゴリズム攻略の鍵
SNSの投稿は継続しないと育たないとよく言われていますが、TikTokは特に継続が鍵となります。
昨日出した動画の反応が伸びなかったとしても、今日出す動画の反応が爆発的に伸びる可能性もあります。
というのも、YouTubeを始めとし、他のSNSはアカウントごとに評価しています。
登録者数やフォロワーが多くなってきて、過去の反応が良いアカウントの出す動画は次もユーザーに喜ばれる動画を出すだろうと、優遇する傾向にあります。
この仕組みでは、登録者数がまだ少ない状態ではいくら面白い動画を出しても、爆発的に拡散される可能性が少ないです。
一方のTikTokは、動画ごとに評価しています。
そのため、普段登録者数も少なくあまり動画も見られていなかったアカウントでも突然爆発的に伸びるということが起こりえます。
これは、始めたての人でも動画が伸びやすいという反面、チャンネル登録者数が少しずつ増えてきても、安定して再生数を稼げるわけではないということです。だから、継続して面白い動画を出そうとチャレンジし続けないといけません。
投稿数が多いということは、TikTokをよく使ってくれているということなので、TikTokとしても優遇して、これからもTikTokを使い続けて欲しい、となります。
動画を投稿すれば投稿し続けるほど動画が視聴者の目に留まるようになるので、とにかく投稿を続けましょう。
TikTokのアルゴリズムを味方につけた運用が重要
TikTokのアルゴリズムについて詳しく解説してきました。
アルゴリズムを理解することで、バズるためにはどんな動画を作れば良いか見えてきたのではないでしょうか。
アルゴリズムを攻略して、伸びるアカウントを育てていきましょう!
次回は、アカウントを0から始めるときに、具体的に何をしたらいいのか?について詳しく解説します。初心者でも次の記事さえ読めば、何をすれば良いか全部わかるのでぜひ参考にしてください。
1人で運用することに不安のある方や、アルゴリズムを最大限活用して伸びるアカウントを運用したい方は、プロのノウハウを使って効率よく戦略を立てることもおすすめです。
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