【閲覧注意】の文字が書いてあるにも関わらず、この記事を開いているあなた。カリギュラ効果に踊らされていますよ。
今回は、だめだと言われるほど逆の行動を取りたくなる心理「カリギュラ効果」について解説します。
世の中には、沢山の禁止がありますよね。「18歳未満禁止」「混ぜるな危険」「茶髪禁止」「第2ボタン開けるの禁止」「スカートは膝丈以上上げたらだめ」など。これら、禁止さればされるほど見たくなる、やってみたくなるというのが日常のあるあるですね。
これを、確信犯的に活用することで、マーケティングで強力な武器を手に入れることができるのです。
カリギュラ効果とは
カリギュラは、第3代ローマ帝国皇帝です。彼は非常にイケメンだったそうですが、異常な性欲と残忍性で悪名を轟かせていました。
そんな彼を題材にした映画がアメリカ・イタリアの合同作品として公開されたのですが、
あまりにも過激で、アメリカの一部で「公開禁止」となりました。
すると、「公開禁止」になるほどの映画なんて一度は見てみたい、ということで人が殺到。連日満席になってしまったのです。
このエピソードにちなんで、禁止されるとやってしまいたくなる効果をカリギュラ効果と呼ぶようになりました。
カリギュラ効果のメカニズム
そもそも、何故人は禁止されていることをわざわざやりたくなってしまうのでしょうか?
一般的に人間は、自身の行動を自由に自分の意志や感情で決めたいという欲求を持っています。だからこそ、他人から禁止されることで、意思決定の自由や、行動の自由を制限されることがストレスになり、それに反発したいという感情が芽生えてしまうのです。
また、人は、禁止されていることを行うことによるスリルや背徳感から快感を感じる習性もあります。
これらの欲求や習性が行動として現れるのが、カリギュラ効果です。
カリギュラ効果を使って行動を促進する方法
さて、このカリギュラ効果をマーケティングに活かすにはどうすれば良いでしょうか。
あなたがするべきことは、「禁止」あるいは「限定」です。
ダイエットサプリであれば「本気で痩せたい人以外クリックしないでください」などという形で対象者を制限する方法が取られます。
また、通販では「今から30分以内の限定販売です」「これから3日間は無料公開ですが、4日後から有料にします!」などという形で時間的制約を付けて成功しているケースも散見されます。
ただし、この時間制限の際に、過度におすすめしたり強要したりするのは逆効果です。
あくまでカリギュラ効果は禁止や制限があることで、それに反発したくなる効果だからです。
「希少性や限定性を示しつつ、最終判断を相手の判断に委ねる」というのが正しい方法です。「今この期間を逃すと有料になります!お得に手に入れたい方だけ3日以内にダウンロードしてください」などとするのが良いでしょう。
ただし、禁止、限定の理由をきちんと納得感のある内容にしておかないと、わざとらしくなってしまうので意識するようにしましょう。
カリギュラ効果を意識して、行動をストップさせる方法
さて、禁止すると逆効果というカリギュラ効果を逆手に取って、本当に禁止したいことは、禁止しないという手法もあります。
例えば、自転車置場で「こちらに自転車を放置しないでください」ではなく「こちらは自転車捨場です。(こちらに止められた自転車は当社でお引取りして再利用致します)」などという文言に切り替えることで、放置自転車が減ったという事例があります。
他にも「ここでタバコを吸わないでください」ではなくて、「この先100m前方に喫煙所がございます」とするほうがいいでしょう。「トイレを汚く使わないでください」よりも「いつもトイレを綺麗に使ってくださりありがとうございます。」などの方が効果的です。
カリギュラ効果を上手に使ってターゲットの行動を促進しよう
さて、今回は、カリギュラ効果を解説しました。
もしかしたらこれまで、今までの自分のコミュニケーションを振り返ると、禁止や制限をすることでむしろ相手に行動を促していたということもあるのではないでしょうか?
これからは、禁止・限定を上手く活用してお客様に購買を促してみてはいかがでしょうか。あるいは、本当に禁止したいことを上手くストップさせるために、あえて禁止しないということをしてみてはいかがでしょうか。
カリギュラ効果はマーケティングやセールスと言ったビジネスシーンで活躍することはもちろん、恋愛や友人とのコミュニケーションにおいても役に立つ心理効果です。
もし、あなたがマーケティングや恋愛で成果を出したいなら、カリギュラ効果を普段から使ってみてください。
※ただし、成果を出したい人以外は、上手く使えずに逆効果になると思いますので絶対に使わないでくださいね。