前回の「ビジネス基礎講座②」では、「あるべき姿=ゴール」の設定の方法についてお伝えしました。
ゴールがずれてしまうと、その後行うことすべてがズレてしまうということを、事例を用いて説明しましたね。
さて、「問題解決思考の全体像」の記事では「問題」は「あるべき姿と現状のギャップ」と定義したので、今回は「現状」を正しく把握する方法について解説します。
現状把握とは
現状把握とは、文字通り、現状を正しく把握することです。しかし、「正しく」というところが簡単そうで意外と難しい場合もあります。
だからこそ、企業がコンサルティング会社やリサーチ会社に何百万とお金を払って現状把握を依頼するのでしょう。
では、正しい現状把握をするためにどのように考えるべきか、以下でお伝えします。
現状把握では事実と主観を分けて考える
さて、慣れないあなたにはのっけからラスボスのような要求となってしまいますが、「事実」と「主観」を分けて考えるということは現状把握において一番大切です。
コンサルティング会社では、駆け出しのアシスタントさんが耳にタコができるくらい言われている言葉ですね。
ここでは分かりやすいように家庭で起こる身近な例を出しましたが、同じことが企業にも起こっているなんてことは日常茶飯事です。
「△△なんて1時間ではできっこない」と現場の社員さんが口を揃えて言っていたことを正確に分析してみると、実はあれやこれやと無駄があることが発覚し、1時間でできるようになった…というケースはたくさんあります。
あなたもぜひ、「これは事実ではなくて主観で思い込んでいるだけなのでは…」と疑う心を持って、現状を捉えてみてください。
主観でしか判断できていない内容はできるだけデータを取る
例えば、お仕事に関わるメンバーにヒアリングしてみたところ、「△△の作業が多いなぁ、きついなぁ」とメンバー全員が感じていたとします。
しかし、「多いなぁ」というのはメンバーの主観ですよね。実際は自分で仕事を増やしているだけかもしれません。
何にどれくらい時間をかけているのか細かく数字データで見ていかないと、本当に遅いのかは客観的に判断できません。
とすると、ここでやるべきは、作業ごとに細かく時間を測ってみることです。
このように、データを今まで取ってこなかったことこそ、データを取ることで新しい学びになることがたくさんあります。
主観が強いと感じる内容こそ、現状把握のために細かくデータを取ってみましょう。
※実は、現状把握の際に「データがない」というケースは経験則上80%くらいあります…。
現状把握を行うための3つの「型」事例
現代のテクノロジーは便利なもので、ちょっと検索すれば、各業界で現状把握を行うための「型」の情報があふれるように出てきます。
ここでは、そんな「型」の一例をご紹介します。
①:事業の市場の状況(外部環境)の現状把握を行う型「PEST(ペスト)」
Political:政治的要因
Economic:経済的要因
Social:社会的要因
Tecnological:技術的要因
今まで10年以上、安定して売れていた商品なのに、じりじりと売上が下がっている…。でも生産体制にスキはないし、ブランド力も一定あるし、何が原因なんだろう…。
そんなときは、そもそもの市場環境が変わってきている可能性があります。
市場環境の現状把握を行うための型が「PEST(ペスト)」です。
法規制、法律の変動、裁判の判例、影響力のある政党の発言など
物価の変動、経済成長、株価、他国の金融ニュースなど
人口の変動、世論、教育の変動、自然環境の変動、治安など
イノベーションの創出、技術の投資動向、特許など
②:自社(自分)の立ち位置を現状把握する型「STP(エスティーピー)」
Segmentation:市場の細分化
Targeting:細分化した市場の中で特に狙う市場
Positioning:狙う市場の中での自社(自分)の立ち位置
新商品開発やマーケティングを始めるときによく使われる型が「STP(エスティーピー)」です。
価格も性能も良いのになぜ売れないんだろう…と困っているときにSTPを見直してみると、そもそもブランド力のある大手企業とがっつり競合していたり、狙っている顧客層が間違っていたりします。
そもそもSTPを考えずにすべての人間をターゲットとしてしまっているがために、逆に誰にも刺さらない商品になってしまっている可能性もあるので、STPで整理することは大切です。
スポーツ整形外科の中でも、高齢者に強い医院もあれば、サッカーをやっている人に強い医院もあります。
このようなポジショニングがどこにあるかを把握することは、実はいまのビジネス市場を生き抜く上で大切なことです。
③:やることを工程別に分ける「プロセス分解」
最後にお伝えするのは、①②より若干抽象的になってしまいますが、やることを工程別に把握する「プロセス分解」という手法です。
結果が良くても、間のプロセスが良くないと、実績にムラが出る可能性があります。
逆に、結果が悪くても、間のプロセスほとんどが良い場合、ほんの少しだけ改善すれば成果ががらっと変わる可能性だってあるのです。
いくつかの工程があったり、やることの順番がはっきりしている内容の現状把握をする際は、その工程ごとに分けて進め方を把握するようにしましょう。
正しい現状把握を行い正しい問題を導き出せるようになろう
現状把握を正しく行うことの難しさについて、ご理解頂けたでしょうか。
現状把握を正しく行うことができれば、正しい「問題」が現れ、解決までの時間が短縮できます。逆に、誤った「問題」に時間をかけていると、いつまで経ってもお困りごとは解決しません。
あなたの努力は、もしかするとやり方が悪いのではなく、解くべき「問題」が悪く、問題が悪い理由は現状把握が間違っているからかもしれません。
今一度、あなたの現状把握の方法を見直してみてはいかがでしょうか。
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