あなたは、動画においてもGoogleで上位表示させられる(SEO対策)と知っていましたか。
「動画のSEO対策?SEOだからテキストコンテンツとやり方同じでしょ」と感じる方もいるかもしれません。
動画のSEO対策のことを「Video Search Engine Optimization」、略してVSEOと呼びます。
SEOとついていながらもテキストコンテンツのSEOとは対策が異なるため、同じだと思って取り組むと、落とし穴にはまりかねません。
現在VSEO対策を行っている企業は、テキストのSEOに比べるとごくわずかです。VSEO対策を固めている企業が少ないうちに知識を習得し、競合より優位に立てるように準備しておくことで、先行者利益を得られる可能性が高まります。
今回は、そもそもVSEOとは具体的に何か、なぜ今VSEOが重要視されるのか、具体的な対策方法もあわせて解説します。
VSEOとは、動画をより多く見てもらうための対策
先述したように、VSEOとは「Video Search Engine Optimization」の頭文字をとったもので、意味は動画の検索エンジン最適化を指します。
Googleで検索をすると、一番上にテキストコンテンツの検索結果が表示されますが、検索内容によっては一番上に動画コンテンツがずらりと表示されることがあります。
例えば「鉄棒 後ろ回り」と検索すると、コナミスポーツさんの動画がずらりと並びます。検索結果画面のタブを「動画」に切り替えたりスクロールをしなくても、ファーストビューだけで知りたいことを知ることができるのです。
また、並んでいる動画の中でも一番上にあるとさらに有利です。
例えば動画を投稿する際、指定した時間から動画が再生されるようになるタイムスタンプをつけておきます。すると、わざわざ動画を最初から見る必要がなくなるので、ユーザーの視聴負荷を軽減させることができ、ユーザーは動画そのものやチャンネルに対して好感を抱きます。
こうしたユーザーへの細かい配慮の積み重ねで、結果的にアクセスや反響へとつながっていく仕組みとなっています。
VSEOが重要視される3つの理由
では、なぜ今VSEOが重要視されるようになったのか、理由は3つです。
①:動画が新たな情報源となった
②:文字だけで伝わりづらい部分も含めて多くの情報を得られる
③:まだ対策しているアカウントが少ない
それぞれ解説します。
①:動画が新たな情報源となった
VSEOが重要視される一番の理由は、動画コンテンツを閲覧する機会が増えたことでしょう。
動画コンテンツが広まる後押しをしたのは、スマートフォンの普及や5Gの導入です。
2020年のデータによると、2人以上世帯においては9割近く、単身世帯においては7割以上がスマートフォンを持っています。
それにともない、動画広告市場も増加傾向にあります。
今後も動画市場は伸び続けると予想されており、より多くのユーザーに動画が閲覧されることで、一部キーワードではSEO上の評価が動画優位に変わってくることも考えられます。
②:文字だけで伝わりづらい部分も含めて多くの情報を得られる
動画は、文字だけでは伝わりにくい部分も含めて多くの情報を得ることができるため、ユーザーが集まりやすい傾向にあります。
ユーザーが多く集まると、アルゴリズムは高く評価し、優先的に上位表示されるようになります。
例えば、子供のうちから経済やお金のことについて知識を得ることは大事ですが、大人向けニュースだと理解を深めることは難しいでしょう。
しかし、動画だと子供にも分かりやすく説明している動画もあるので、分かりにくいことを理解したい時に適しています。
また、筋トレやストレッチのやり方などのハウツーを伝える時にも動画が活躍します。
体のどの部分を伸ばしたらいいか、呼吸はどうしたらいいか、動きに合わせて解説しています。
このように、静止画やテキストだけでは伝えきれない部分も動画であれば伝わりやすく、知りたい情報を得られるコンテンツには人が集まり、評価も上がるというわけです。
飲食店に人がたくさん集まっているのを見て、「有名なのだろう」「美味しいのだろう」と感じるのと似ていますね。
③:まだ対策しているアカウントが少ない
動画コンテンツが広まり、YouTubeを始める企業は右肩上がりですが、VSEOに本腰を入れている企業は少ない状況です。
理由は、まだまだYouTubeコンテンツが上位表示されることを知らない企業が多いためです。
競合他社がVSEO対策を意識し始める前に取り掛かることで、動画から自社サイトへの流入や獲得につながることが期待できるでしょう。
このように、他社より有利に立てる可能性がありますが、SEOと同じように対策しては意味がありません。VSEOにはVSEOのお作法があります。
最後に、具体的な対策方法についてご紹介します。
VSEOの具体的な5つの対策方法
VSEOで成果をあげる具体的な対策方法は5つあります。
①:ユーザーが何を欲しているか見定める
②:キーワードをタイトルや説明欄に含める
③:最適なタグを選ぶ
④:オリジナルのサムネイルを作成する
⑤:SNSと連携する
①:ユーザーが何を欲しているか見定める
VSEOを行うにあたり、一番大事なポイントはユーザーが何を欲しているか見定めることです。
「おしゃれにしたい」「あれもこれも載せたい」など、企業が見せたい動画を作るだけでは、多くのユーザーに見てもらうことはできません。
例えば、化粧品の選び方について知りたい人に対して、ある特定の化粧品の宣伝だけしていては、ほんの一握りの人にしか刺さらないかもしれません。
料理初心者向けの動画を探している人に対して、フレンチコースの料理方法を伝えても、見てもらえないかもしれません。
近年、Googleのアルゴリズムが変化し、ユーザーにとって役に立つコンテンツが検索で上位表示されるようになりました。
ユーザーが検索した内容と動画との関連性が高い場合、よく見たり長く見たりするものです。それをユーザーが欲している情報を加味している証拠と捉え、優先的に表示しています。
VSEO対策に取り掛かる前に、自社の動画はユーザーが欲している内容か、いま一度見直す必要があるでしょう。
②:キーワードをタイトルや説明欄に含める
動画を上位表示させるためにはどのようなキーワードにしたらいいかを考えた上でコンテンツを作り、そのキーワードをタイトルや説明欄に含める必要があります。
例えば、先述の「鉄棒 後ろ回り」というキーワードは、動画の方がWebサイトよりも上位表示される傾向にあります。
ここで注目したいのが、タイトルに「後ろ回り」を含めていることです。
この内容は、テキストで読むより動画の方が分かりやすいとGoogleが判断し、上位表示しているということです。
また、検索ボリュームが多いキーワードを探す必要があります。
検索ボリュームが少ないキーワードで動画を作ったとしても、そもそも検索する人が少ないので、動画を見つけてもらうことさえできない状態になってしまいます。
検索ボリュームが多いキーワード探しには、Googleキーワードプランナーなどのツールがおすすめです。
③:ターゲットが見つけやすいタグを選ぶ
YouTubeなどのプラットフォームでは、ハッシュタグなどのタグをつけることで、プラットフォームにどんなことを発信しているかを伝えています。
検索ボリュームが多いキーワードはもちろんですが、ターゲットがよく使う言葉をタグに入れておくことで、相性の良い見込み顧客が動画に集まってくる可能性が高まります。
ターゲットがどんな言葉を使うとピンとくるのか、アンテナを高めておきましょう。
④:オリジナルのサムネイルを作成する
動画を投稿するなら、動画内の写真を使用するのではなく、どのような動画か分かるように工夫した方がクリック率アップにつながります。
動画は膨大な量が並んでいますし、ユーザーは素早くスクロールしたりします。
そのため、一瞬でユーザーの目にとまる必要があります。
例えば、ボウリングの動画を投稿する場合です。
ボウリングをしていたり、解説しているだけの場面をサムネイルにしても、この動画から何を得られるか読み取れず、ユーザーはスルーしてしまいます。
そこで、動画から切り取った写真に、例えば「回転数を楽に上げる練習方法とは」とテキストを入れると、一目で何の動画でどんなメリットが得られるかを理解することができ、見てもらえる確率が上がります。
さらに、テキストもただ入れるだけでは目を引くサムネイルにはなりません。
「回転数」と「楽に」を他のテキストよりも大きくしたり、目立つように周りに枠をつけたりするなど、視認性を上げるデザインスキルも重要となります。
⑤:SNSと連携する
SNSと連携とは、SNSから流入させる仕組みにすることです
例えば、Instagramで短い動画を見て興味を持ってもらい、YouTubeで本編を見てもらうという流れです。
しかし、SNSと連携は慎重に行わなければなりません。
注意点として、2つあります。
・SNSごとに検索されるキーワードの傾向を把握する
・SNSを見てる人と動画を見てる人の属性が一致しなければ、連携させないほうがいい
まず1つ目です。
SNSで動画配信する場合、SNSごとに検索されるキーワードの傾向が異なります。
例えば、Instagramでカフェ巡りの動画を配信する場合、ユーザーが検索しそうな「東京カフェ」「カフェ巡り好きな人と繋がりたい」などのキーワードをハッシュタグとして設定する必要があります。
次に2つ目です。
SNSを見てる人と連携先の動画を見てる人では、属性が異なる場合があります。
そのため属性を一致させないと、視聴維持率が下がったりチャンネルの評価が下がる可能性もあります。
例えば、Instagramでは健康に良い食事の話を載せて、YouTubeではヨガの解説動画を投稿したとします。
健康に良い食事について知りたくてInstagramを見ていた人なので、ヨガの解説に興味を持つとは限りません。
そのため、動画に流れたとしても興味が持たれず、一瞬で離脱することで動画の評価が下がってしまう可能性もあります。
SNSを見ている層がどのような層か、確認してから連携させる必要があります。
あらゆる方向からアプローチし、VSEOを強化しよう
動画は短時間で膨大な情報を得ることができるため、静止画やテキストコンテンツ以上の訴求力を持っています。新しく発信され続ける動画の中で埋もれないためには、先述のようにVSEO対策が必要です。
実は、VSEO対策は本記事でご紹介した内容以外にも多数存在し、着目ポイントをクリアしているチャンネルだけが伸びていきます。着目ポイントについては扱っているジャンルによって変わってきます。
扱っているチャンネルのVSEOを高めたいが、どうすれば良いかわからない方は、ぜひ弊社「レンタルP」の無料チャンネル診断をご活用ください。